Sさん回復の八方尾根
山行に一緒して指導を受け、またともに愉しんだSさんが
膝の半月板損傷で山から遠ざかっていた。
さいわい思い切った手術が成功し、鈴鹿を歩いたとの朗報が届いた。
それでは次はアイゼンを着けて歩こうと、かつて4月末に歩いた不帰ノ嶮が望める
八方尾根を一緒することとなった。
平成24年5月29日(火） 小雨
この週では明日が好天であるとの予報であり、今日中に八方池山荘に入り、
明日早朝から往復することとした。
久方の山行に会話は弾んだが、いつものようには酒もたくさんには飲まず、
7時過ぎには就床した。
山荘の客は他に2組、計3人である。
5月30日(水） 晴れ、後曇り、ほぼ無風
夜中には星が見えた。
3時起床、おにぎり弁当の朝食を摂り、
先週末の八ヶ岳の寒さに懲り、ヤッケの代わりに雨具を着ける。
４：００ ヘッドランプを点け、発。
風はなく、暖かい。
すぐに明るくなる。
第3ケルン付近から第2ケルン方面(Sさん撮影）
急ぐ道でもないので、写真を撮る。Sさんの写真が愉しみだ。
今回の写真は目標は4つ
その１の白馬鑓、杓子、白馬
その２の鹿島槍、五竜
その３の唐松から不帰
４：３４ 八方ケルン
日が出る。
５：０１ 下ノ樺
八方尾根は白樺が高所まであるので有名。
ここで雨具を仕舞い、アイゼンを着ける。
Sさん、慎重だがまったく問題なし。
夏道でなく春道(？、稜線）に導く赤い顔料が雪面に撒かれている。
不帰のⅠ、Ⅱ、Ⅲ峰
やはり目が行くのはⅡ峰の降りである。
丁度4時間、前回歩いたときは３：２０、いいペースである。
目標のその４ 劍
アイゼンを外し、頂上に向う。
小屋泊まりの2人が先行している。彼らとはしばしば遇い、声を交わす。
８：３９ 唐松岳
Ⅲ峰
頂上から剣岳(Sさん撮影）
９：１２ 戻り、食事を摂る。
降りのバランスの良さが抜群だったSさん、相変わらず快調に、
しかし膝の調子を確認するように慎重に降る。
何人かの登山者に遇う。雲が上り、眺望が利かなくなり、気の毒である。
１０：１４ 丸山
１０：５３ 下ノ樺
多くの観光客が歩いている。私たちが朝に見た眺めを分けて上げたい気持ちになる。
１２：１１ 下山
Sさんの回復が確認できたことが最大の悦びである。これからが愉しみである。
また慎重に日を選び、好天に恵まれた山行であった。
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