今、山へ>ピレネー>2 記録 (2)作家の表現力を再認識した


(2)作家の表現力を再認識した

 
クロダとジゼルの脱出時は左岸の無舗装であった道路が、スキー場が開発されたことから谷の右岸に新設され
、さらに奥まで延びている。彼らが夜道を登り露営した5合目を楽々と通り過ぎ、スキー場の駐車場(2200)に着く。



               スキー場への道路  

 スキー場、リフトの数からみると多くのコースがある ここから斜面をトラバース気味に登り,Tristaina湖
(小説では大きな湖であるが、比較的小さな3つの湖からなる)を見下ろす尾根(2340)に至る。
眼前に小説の舞台が広がっている。


      尾根(2340)から北方向にTristaina湖を見下ろす


             同じく東方向を見下ろす


 降りると夏は放牧されているようで、高山植物も美しい。急斜面には雪が残っており、
Port de lArbella(2600.7)にはアイゼンが必要なので登らず、ここからPic de Tristagne(2878.1)まで延びている
国境尾根の2700弱のピークまで落石、滑落に注意しながら急斜面を登る。



Port delArbella(2600.7)からPic de Tristagne(2878.1)まで延びている国境尾根2700弱のピーク

 この尾根を越えるには地図上の峠道を越えるしかない。フランス側も美しく、湖もあるが、小説のように
身を隠せる森はない。


               フランス側の峠道


                  国境の北 フランス


                           国境の南 アンドラ

 ピーク近くで会ったフランス人夫妻はFoixからとのこと、古い城があるそうだから小説のフォアであろう。
まさか同じ本を読んで来たのではないと思うが、不思議な縁である。

 Pic de Tristagne(2878.1)は傾斜がきつく、浮石も多そうなので登らず、高山植物を撮りながらのんびり下る。
ハイキングしている人も多く、花が美しい。





 


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